去年の暮れ、編集作業に忙殺されていた本が、ようやく発売になった。
この本で、僕は企画と編集を担当した。原稿整理や校正作業など、自分自身の作業もそれなりに大変だったが、ライターやデザイナー、DTPオペレーターなど、関係者の方々の役割分担やスケジュールをそれぞれどうやってコントロールしていくかを考える作業の方が、心理的には大変だったような気がする。
本や雑誌を作る時の編集者の役割で一番大切なのは、「いい本を作りましょう!」というまっすぐな思いでスタッフを鼓舞して、チームを結束させ、みんながなるべく気持よく仕事ができるようにすることだと僕は思う。本気でいいものを作ろうとしたら、何もかもスムーズにうまくいくなんてことは稀だ。時にはスタッフ同士が衝突したり、弱い立場のスタッフにしわよせが及ぶこともある。そういう時に水際に立って、時には嫌われ役になることも覚悟の上で、それぞれのスタッフが最大限の力を発揮できる状態を作ること。それができる人が、誰からも信頼される「いい編集者」なのではないかと思う。
自分はまだ、その境地には遠く及ばないな‥‥。

