午後、渋谷で新しい本のデザイナーさんとの打ち合わせ。
編集者としての僕は、デザインそのものに対してはあまり口を出さないことにしている。「こういう本を作りたい」「こういう人に読んでもらいたい」といったことはなるべくきちんと伝えるし、仕様の面で大事なことは確認するようにしているが、「こんな感じのデザインにしてほしい」と方向性を束縛するようなことはしない。デザインは、デザイナーさんにのびのびと好きにやってほしいからだ。
そのかわり打ち合わせの席では、僕は結構、本気かどうかわからないような酔狂なこともぽんぽん口にしたりする。そうやってワイワイやっているうちに、デザイナーさんに思いがけないアイデアが閃くこともある。みんなで面白がれるノリのよさが作り手の側にあるかどうかというのは、ものを作っていく上でとても大事なことだと思う。
現状維持に汲々として、何の新鮮味もない昔の記事の焼き直しばかり載せている雑誌とかを見かけると、ああ、この人たちはワイワイ面白がるノリをすっかり忘れているのだな、と思わずにいられない。

