仕事、なかなかはかどらず。夕方、気分転換に近所に散歩に出かける。
五日市街道を渡ってしばらく歩くと、住宅地がふいに開け、意外なほど大きな野菜畑が広がっていた。とうもろこし、トマト、きゅうり、なす。綺麗に手入れされた畑の脇を歩いていると、緑と土が入り混じった、懐かしい匂いが漂ってくる。
僕が岡山で暮らしていた実家の周囲は、一面の水田と畑だった。子供の頃はよく親戚の畑に連れていかれて、芋や大根を掘ったり、いちごやぶどうをもいだりしたものだ。その頃に当たり前のように嗅いでいた懐かしい匂いは、東京で暮らすようになってから、いつのまにかすっかり忘れてしまっていた。
別に田舎暮らしを礼賛するつもりはないけれど、こういう匂いを全然知らずに育っていく都会の子供たちは、ちょっと可哀想だなとも思う。

