覇者の矜持

昨日は夜更かしというか徹夜して、UEFAチャンピオンズリーグ決勝を観た。マンチェスター・ユナイテッド対バルセロナ。今季のイングランドとスペインの国内リーグの覇者同士の激突。文字通り、世界最強のクラブチームを決める一戦だ。

開始直後はマンUが攻勢だったものの、バルサのエトーが最初のチャンスをものにして先制してからは、バルサが完全に試合を掌握。1分、2分とバルサが華麗なパス回しでボールをキープし続ける場面が続く。特に、シャビとイニエスタが凄い。かつて在籍していたデコやロナウジーニョのように派手でトリッキーなプレーこそないが、どんなに速くて難しいパスでも、ピタッとワンタッチで止め、自分は届くが相手は届かない場所にボールを置いてしまう。その彼ら二人の前では、バロンドール最有力候補のメッシが縦横無尽に動き回りながら虎視眈々とゴールを狙っているのだから、守る方にしたらたまったもんじゃない。

これぞスペクタクルと呼ぶに相応しい、バルサにとっては会心の試合だった。

マンUだって、昨年のこの大会で優勝しているほどの強豪だ。でも、「自分たちは強い」というその自信が、なりふり構わずがむしゃらにボールを奪いに行ったり、相手のよさを潰そうとしたりすることをためらわせていたのではないかと思う。昨年の覇者の矜持が、真正面から受けて立つ真っ向勝負を選ばせた。そして最初の失点でその矜持が揺らぎ、最後まで立て直せなかった。

そう考えると、サッカーというのは心理的な要素にものすごく左右されるゲームなのだなあと思う。

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