ジリ貧

書籍の仕事との兼ね合いで自分で意識してセーブしていることもあるが、最近、雑誌での仕事がめっきり減った。

雑誌というメディア自体が以前ほど売れなくなり、広告の出稿量も減っているので、どこもかなり台所事情が苦しいらしい。昔、よく僕に依頼してくれていた雑誌の編集者さんは、「上の者から『書けるものはなるべく自分で書け』と言われてるんです‥‥」と嘆いていた。それでなくても忙しいだろうに。

別の雑誌の編集部では、今年に入ってから外部の編集者やライターへのギャラを三割も削ることを通告しているという。何というか‥‥お金がないのは仕方ないけれど、そんな貧乏臭いことをしたところで、結局はジリ貧なだけなのに、と思う。外部スタッフだってボランティアで働いているわけではない。一方的な都合でギャラをいきなり三割も削られたら、「納品する原稿のクオリティも三割減でいいか」と思ってしまっても無理はない。

「出ていくお金を減らす」ことも必要かもしれないが、それよりもっと大事なのは「入ってくるお金を増やす」ことではないだろうか。どうやったら、その雑誌を読者に面白いと思ってもらえるか。どうやったら、その雑誌を棚からレジまで持っていってもらえるか。そのための努力を怠って、スタッフのギャラを削れば現状を維持できると安直に思っているのだとしたら大間違いだ。スタッフの心が離れた雑誌は面白くなくなり、面白くなくなった雑誌はさらに部数が落ちる。そしてそのうち、その雑誌自体が消える。

当たり前すぎる結論だけど、雑誌を立て直したいなら、貧乏臭いことをする前に、編集部の人たちはもっと面白い記事を作るための努力をしてほしい。そうすることで初めて、外部のスタッフもその心意気に応えてくれるのではないだろうか。

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  • Author : yama_taka
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