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2010年8月 Archive
立ち直るために必要なことは?
- 2010年8月27日 19:37
- 雑記
最近になって、何人かの知人から、洪水発生直後の話を聞きました。
ある被災地では、固く抱き合ったままの老夫婦の遺体が発見されました。どんなに引き剥がそうとしても、二人の身体を離すことはできなかったそうです。
別の被災地では、ある子供の遺体を泥からひきずり出したら、その兄弟と思われる子供たちの遺体も出てきたそうです。その子たちもまた、互いの手を固く握り合ったままだったといいます。発見に立ち会った知人は「本当にショックだった。辛かった」と話していました。
別の知人の妹さんは、洪水から避難しようとした時に、泥の中に埋もれていた遺体を踏んでしまった、と怯えていると聞きました。次第に平静を取り戻しつつあるように見えるラダックの人々ですが、その心の中には、洪水の記憶の爪痕が今も深く残っています。
「ラダック洪水被害現地レポート」掲載のお知らせ
- 2010年8月23日 18:19
- お知らせ
「ラダックの風息 空の果てで暮らした日々」の版元、ブルース・インターアクションズのサイトに、今回のラダックの洪水被害についての現地レポートが掲載されました。僕は写真と文章を担当しています。
レーの街のインターネットの接続速度は依然として遅いため、この「Days in Ladakh」には、しばらく写真をアップロードすることができません。被災地の状況について知りたい方は、上記の現地レポートページをごらんになっていただいて、周囲の方々に広めていただければと思います。
もうひとつの現実
- 2010年8月20日 19:33
- 雑記
洪水の発生から約二週間が過ぎ、レーの街も、少しずつ落ち着きを取り戻しつつあるように感じます。電話は依然として不便ですし、電気ももっぱら夕方から夜にかけてしか供給されませんが、それでも普通に暮らしていけるというのは、ありがたいことだなと思います。
僕がレーに戻ってきてから、何人かの日本人の方からメールなどで問い合わせをいただいています。「今のレーの街やラダック各地の村はどんな様子なのか?」「9月にラダックへの旅行を考えていたけど、旅行できる状態なのか?」といったものです。
まず、今のラダックが旅行できる状態かどうかというと、ほぼ普通に旅して回ることが可能です。道路はレー〜マナリロードのルムツェ近辺とダー・ハヌーの手前あたりが不通のほかは、だいたい復旧しています。レーのゲストハウスも、レストランも、土産物屋も、閑古鳥が鳴いている状態ながらも営業しています。例年9月1日から二週間ほど行われているJ&K主催のラダック・フェスティバルはキャンセルされることが確実視されていますし、年末のロサルもお祝い事としては行われないと思いますが、各地のゴンパを巡って観光することには、何の問題もありません。
笑顔の効用
- 2010年8月17日 18:29
- 雑記
昨日の夜、ノルブリンカ・ゲストハウスに、一家の息子たちの友人のサムテンがやってきました。
ラフール出身の彼は、以前はLeDEGで働いていましたが、今はフランスのNGOのスタッフとして、ヒマーチャルとラダックを行き来する生活を送っています。僕自身も、かつて「ラダックの風息」の取材を始めたばかりの頃、当時LeDEGのスタッフだった彼の紹介でシャクティにファームステイさせてもらうなど、彼にはずいぶん世話になっていました。
サムテンは頭の回転がとても速い、面白い男なのですが、昨夜の彼は、いつにもまして陽気にふるまっているように見えました。自分のラップトップパソコンに入っているいろんなムービーをみんなに見せたり、突然突拍子もないことを言い出したり...。
「タカ! 俺がラダックでアラク(蒸留酒のどぶろく)を大量生産するから、お前は日本にそれを輸入して売ってくれよな! そうすれば大儲けだ!」
「オッケー! じゃ、東京中のフレンチレストランに、ワインの代わりにアラクを置いてくれって頼むことにするよ!」
そんなバカなことをみんなで言い合いながら、昨日はひさしぶりに賑やかな夜を過ごしました。ここ数日、風邪気味でぐったり寝込んでいたデチェンも、みんなと一緒に楽しそうな笑顔を浮かべていました。
そして人生はつづく
- 2010年8月16日 18:34
- 雑記
レーの街は、祭りが一番盛り上がっているさなかに突然何もかも打ち切られてしまったかのような、奇妙な空虚さが漂っています。
ほんの二週間前まで、街中を賑わせていた旅行者たちも、今はまばらに見かけるだけ。カウンターの後ろで頬杖をついている旅行代理店のオーナーも、骨董品店の軒先で椅子に座っているカシミール人の客引きも、これからどうしていいものやら、途方にくれているように見えます。
2010年8月6日未明、ラダックを襲った集中豪雨は、各地に甚大な被害をもたらしました。洪水によって寸断されていた道路や橋は徐々に復旧しつつありますが、レーの街の電話局が破壊されてしまった影響で、電話やインターネットは今なお不自由な状態が続いています。しばらくはこのブログも写真がアップロードできないことをご了承ください。
ここ数日、帰国後に募金活動をする際に必要な写真を撮影するため、僕はレーやチョグラムサルの被災地を訪れています。もっとも被害が深刻なチョグラムサルの被災地を見た時は、ただもう絶句するしかありませんでした。
ラダック洪水被害復興支援の義援金について
- 2010年8月15日 16:29
- お知らせ
2010年8月5日深夜に発生したラダックの洪水被害の件で、NGOジュレー・ラダックが、復興支援の義援金の募集を始めています。下記にてその内容を転載します。このエントリーをご覧になった方は、義援金についての情報が一人での多くの人に伝わりますよう、ご協力のほどよろしくお願い致します。
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ラダック洪水被害復興支援ご協力のお願い
8月5日木曜日の深夜、ラダックにて集中豪雨による洪水被害が発生いたしました。
当会では、日頃からラダック地方の支援や文化交流を一つの目的としており、日本そしてラダックの架け橋となり、活動の場を広げて参りました。そして、この有事にあたり、当会としましては、現地の被害状況の詳細が判らない現段階では有りますが、日頃培いました人脈及び情報等を活用し、ラダック地方の復興・支援を早期に開始しようと、義援金を募りたいと思います。
被害は、特にラダックの中心地レーとチョグラムサルで大きく、死者数は150名に達し、行方不明者も500名ほどと言われています。レーでは、家や畑の他、病院や電話会社、ラジオ局も被害があり、TV、ラジオ、電話のネットワークが繋がりにくくなっており、まだ円滑には被害状況の連絡が取れていない状況です。
現在、レー現地事務所スタッフが現地の状況を調査中で、義援金の用途としましては、現地復興とそのための活動費に限って使用させて頂き、用途が決定次第、現地の様子と共にホームページにてご報告をさせて頂きます。
ラダック地方は標高が高く、夏は短く、冬は非常に冷え込みます。現地におけるNGOや政府系機関等と協力して、早めの復興に尽力したいと思います。日頃から当会の活動を応援してくださいます皆様、また、ラダック地方にご興味をお持ちの皆様、何卒ご理解とご支援の程、よろしくお願いいたします。
また、ラダックの人々の一人でも多くの人命の救済と一日も早い復興を目指し、義援金に限らず、復興支援に対するアドバイスやご意見、復興支援活動のための窓口としての役割を多方面にわたって尽力したいと思いますので、これらに関しますご連絡も、当会事務局までお願い致します。
義援金の応募方法としましては、下記口座にお振込みをお願い致します。
■ お振込み先
<郵貯銀行>
口座番号 00160-5-259992
加入者名 JULAY LADAKH
※通信欄に「ラダック洪水被害義援金」と書いてください。
※領収書が必要な方は、通信欄に「領収書送付希望」と書いてください。
全国の金融機関から郵貯銀行口座への振込みも可能です。
その場合、以下の情報をご指定ください。
銀行名 : ゆうちょ銀行
店名 : 〇一九店(ゼロイチキユウ店)
預金種目 : 当座
口座番号 : 0259992
受け取り人名 : ジュレー ラダック
ソデチャン、ソデメッカン
- 2010年8月14日 15:45
- 雑記
8月12日の夕方、予定より一日遅れでレーの街に戻ってきました。留守中に発生した洪水被害の件で、大勢の方々にご心配いただいていたようで、すみません。
ラダック各地で発生した洪水被害については次のエントリーで書くことにして、まずはこの10日ほどの間、僕がどう過ごしていたのかについて書こうと思います。
カルナクへのトレッキングは、出発して以来、ほとんど毎日、夕方から翌朝にかけて断続的に雨に降られるという、ラダックでは珍しい悪天候続きの日々でした。特に8月5日、標高5000メートル近い場所に位置するカン・ヤツェ・ベースキャンプで幕営していた時は、深夜に雹混じりの猛烈な雷雨に見舞われました。僕はひっきりなしに閃く稲妻をテントの天幕越しに見上げながら、「これでもし、テントが吹き飛ばされてしまったら、もうダメかもしれないな」と、半ば覚悟を決めていたことを憶えています。今思えば、あの時の雷雨が、ラダック各地で発生した洪水の引き金になったのかもしれません。
カルナクに行ってきます
- 2010年8月 2日 15:26
- お知らせ
ラダックは今日も、澄み切った夏空が広がっています。日向にいると、照りつける日差しで肌が焼け焦げそうなほど暑いのですが、いったん日陰に入ると、ひんやり涼しくて快適です。8月だというのに、クーラーと無縁の生活を送れるというのはいいものですね。
シーズン真っ盛りのレーの町は、外国人観光客であふれかえっています。人気のレストランはすぐ満席になってしまいますし、トレッキングに行こうと思っても、すぐには馬が手配できないほどの状況だそうです。お盆休みになったら、日本人の方もたくさん来られるのではないでしょうか。
さて僕は、明日3日から11日まで、カルナクという地方にトレッキングに行ってくることにしました。カルナクは、ラダックに何度か来られたことのある方でもあまりご存じない地名ではないかと思います。地理的には、西のザンスカールと東のルプシュに挟まれた、平均標高4000メートルを越える山岳地帯です。そこには、ラダック人の遊牧民が悠然と暮らしていると聞きます。自然も非常に美しい場所だそうで、前々から機会があれば行ってみたいと考えていた場所でした。
荷物を運んでくれる馬も、粘りに粘ってどうにか確保。今回のホースマンは、70歳のチベット人のおじいさんです。まあでも、僕より足腰が達者なのは間違いないと思います(笑)。
気合を入れて写真を撮りまくってきますので、お楽しみに。行ってきます!
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